コト・モノ・ヒト

 いろんなコト、いろんなモノ、いろんなヒト

首里城焼失によって考える文化財の火災対策

今年の4月、パリのノートルダム寺院の火災でショックを受けましたが、同じことが日本でも起きてしまいました。

f:id:aratoshi:20191101202552j:plain

f:id:aratoshi:20191101202603j:plain
少しアングルは違いますが、焼失前後の写真。

手前の奉神門の一部を残し、それ以外のほぼすべてが焼失してしまったことがわかる。火元とみられる正殿はほぼ跡形がない。

建物が入り組んでいて消防車が寄り付きにくかったことなどが、消火活動の妨げになってここまで広範囲に燃え広がってしまったようですが、もうちょっと何とかならなかったものかと思ってしまう。

消火方法にもいろいろありますが、初期消火にはスプリンクラーや消火栓は有効かもしれませんが、建物全体が炎に包まれてしまったら、もう放水か消火液でもぶっかけるしかありません。ヘリからの放水が出来なかったのか?との話もありますが、落下地点以外で水が落下することの危険性を考えると行えなかったそうです。

建築技術の進歩に比べて、消火技術はそこまで進歩していないようにも感じます。最近では建物周囲にドレンチャーを仕込んで延焼を食い止める方法もありますが、首里城のように複雑に入り組み連なった建物の場合、その効果も薄いと思われます。

これだけ広範囲に燃えてしまうんだったらいっそのこと「破壊消火」してしまったほうが被害が少なくて済んだのでは?と思う出来事でした。ただ破壊消火のスイッチ入れる人は相当の覚悟が必要でしょうが。

いつか行きたいと思っていながら訪れていない場所でした。再建の暁にはぜひ訪れたいです。